動き回るイヌやネコを撮り続け、かれこれ25年以上が経ちました。
当初は動きのないおとなしいポーズしか撮れなかったのですが、昨今のめざましいカメラの進化で、とんだり跳ねたりするシーンも数多く撮影できるようになりました。子イヌや子ネコたちのはしゃぎ回るシーンは本当に楽しそうで、ついつい撮影にも力が入ってしまいます。
毎年、カレンダーをはじめ、イヌネコ関連の書籍、カメラ誌などに写真を発表しています。
私たちが野生動物を知る最も身近な場所が、動物園です。彼等は野生の国からの親善大使、知れば知るほど動物たちの凄さを実感します。そして畏敬の念を抱かずにはおれません。撮影のたびにいつも新鮮な感動と驚きを体感しています。
「どうぶつえんで あそぼ」(福音館書店刊)全12冊の写真絵本では、飼育キーパーの目線で動物たちを間近で捉えました。「ほんとのおおきさ動物園」(学研刊)では、高画質デジタルカメラで、動物の質感とともに実物大のサイズを表現しています。
私の故郷は佐賀県、有明海は干満の差が6mもある国内最大の干潟が現れる海です。ここはムツゴロウをはじめとする様々な魚介類や渡り鳥の宝庫で、豊饒の海と言われています。
私は、ムツゴロウを中心に20年ほど撮影を続けてきました。これからもライフワークの一環として、里海としての有明海を、そして干潟の素晴らしさを伝え続けていきたいと思っています。
動物カメラマンに憧れ、初めて海外に出かけたのはアフリカのケニヤ。ゾウやキリン、ライオンたちと対峙し、大自然の荘厳さに魅了されました。氷上のタテゴトアザラシに会いに行ったときは、全く音のない純白の世界、なぜか無意識に涙があふれ、それが何故なのか、いまだによく分かりません。
韓国の原生林の山中で、キタタキ(大型のキツツキ)を求め3か月、ただ1度だけ飛翔シーンを目撃し、写真に収めることは出来なかったものの、私のフィルムには、しっかり焼き付けられています。
毎回、野生動物との出会いは、ほんとうにドラマチックです。
その時の臨場感を多くの方と共有できるような映像を目標に、今後も撮影に出かけたいと思っています。